暗示療法(suggestion)
潜在意識にポジティブな言葉を丁寧に届けて、望ましい行動や感情を引き出す方法です。 くり返しの暗示によって新しい自己イメージが定着し、自然な行動変化が起こります。
- 「私は落ち着いて話せる」「私は安心して眠れる」などの自己暗示
- 状況に合わせたオーダーメイドの言語暗示(安全・安心・自己肯定感など)
ヒプノセラピーとは、催眠状態を活用して潜在意識にアクセスし、暗示やイメージを通じて心の奥にある思考や感情のパターンを整える心理的アプローチです。
セッションでは、セラピストの穏やかな声の誘導により、クライアントは深いリラックス状態へと導かれます。
この状態では、顕在意識(普段の意識)にある批判的・分析的な思考が静まり、潜在意識の領域がより開かれた状態になります。
その中で、肯定的な暗示を与えたり、癒しのイメージを心に描いたり、あるいは年齢退行や前世療法(心の奥にある記憶をたどるセラピー手法)を通して、抑圧されていた感情を解放していきます。
こうしたプロセスによって、ストレス・不安・恐怖・自己否定などの感情をやさしく手放し、心の安定と前向きな行動変化を促すことができます。
ヒプノセラピーにおける「催眠状態」とは、心と身体が深くリラックスしながら、意識が内側に集中している状態を指します。
このとき、顕在意識(普段の思考)が静まり、潜在意識がより開かれた状態になります。
一見すると瞑想に似ていますが、目的や誘導の仕方に明確な違いがあります。
瞑想は、自分の呼吸や感覚に意識を向け、自然に心の静けさを育てていく方法です。
一方で、ヒプノセラピーは、セラピストの穏やかな声の誘導によって、クライアントが目的に沿った心の変化を自然に体験できるように導く心理的アプローチです。
また、「催眠術」と混同されることがありますが、ヒプノセラピーは、パフォーマンスや演出を目的とした催眠とは異なります。
セッション中に意識を失うことはなく、自分の意思や感覚は常に保たれています。
つまり、本人の同意と安心を大切にし、心理学的理論に基づいて行われる、安全で信頼性の高い心理的アプローチなのです。
顕在意識とは、私たちが普段「自覚している意識」のことを指します。考えたり、判断したり、行動を選択したりする働きで、いわば心の表層にある部分です。
たとえば、今あなたがこの記事を読んで内容を理解しているその意識が顕在意識です。
一般的な心理学の説明では、心全体のごく一部(約10%ほど)を占めるとされています。
潜在意識とは、残りの大部分を占める心の領域で、ここには記憶・感情・信念・習慣・直感などが蓄積されています。
この潜在意識が、私たちの感じ方や行動の多くを無意識のうちに左右していると考えられています。
ヒプノセラピーは、この潜在意識に穏やかに働きかけ、不要になった思い込みや感情を手放し、より健全で前向きなプログラムへと整える心理的アプローチです。
潜在意識にポジティブな言葉を丁寧に届けて、望ましい行動や感情を引き出す方法です。 くり返しの暗示によって新しい自己イメージが定着し、自然な行動変化が起こります。
目的に沿った肯定的な映像や体感を思い描くことで、心身に前向きな反応を生み出します。 スポーツ選手のメンタルトレーニングにも用いられる、心理学的かつ実践的なアプローチです。
過去の出来事や感情に安全にアクセスし、抑圧されていた感情や思い込みを理解して手放す方法です。 たとえば幼少期の「怖い」「恥ずかしい」「怒られた」といった記憶を癒し、 過去の体験を受け入れることで、現在の自分をより自由にしていきます。
潜在意識の中にある「子どもの頃の自分(インナーチャイルド)」と対話し、 大人のあなた自身がその子に会いに行き、優しく寄り添い、安心と愛情を与える手法です。
過去に満たされなかった思いや孤独感を受け入れ、癒していくことで、 自己否定や不安の根をやわらげ、自己肯定感と内なる安心を育てることができます。
象徴的な「前世の物語」を通して、今の人生のテーマや感情を理解し、気づきと癒しを得る手法です。 過去生の存在を科学的に証明するものではありませんが、 潜在意識の深層を扱う心理的アプローチの一つとして活用されています。
現代のヒプノセラピーでは、認知行動療法(CBT)的な再評価や行動実験、 NLP(神経言語プログラミング)の言語パターン、タイムライン技法なども取り入れます。 これらを統合的に組み合わせることで、目的に応じたより効果的な心理的セッションが行われています。
実際のヒプノセラピーのセッションは、以下のようなステップで進みます。 初めての方でも安心して受けられるよう、すべてのプロセスは丁寧に進められます。
セッションの目的や現在の悩み、望む変化について丁寧にヒアリングします。 クライアントの状態に合わせて、最適なアプローチとワークの内容を一緒に決定します。
セラピストの穏やかな声の誘導により、心と身体を深くリラックスさせます。 呼吸が落ち着き、思考が静まるにつれて、内面への集中が自然に深まっていきます。
セッションの目的に合わせて、暗示療法・イメージ療法・年齢退行・インナーチャイルドの癒しなどのワークを行います。 必要に応じて、象徴的な「前世の物語」を通して現在のテーマを見つめる前世療法が用いられる場合もあります。 潜在意識にポジティブな変化の種をまき、心の深い部分から癒しと気づきを促します。
ゆっくりと意識を現実に戻し、セッションで体験した気づきや感情を穏やかに整理していきます。 このプロセスによって、心の変化が日常生活に自然に活かされるように整えます。
セッション中は眠っているわけではなく、リラックスしながらも意識はしっかりと保たれています。
クライアントの意思を尊重しながら進める、安全で穏やかな心理的アプローチです。
ヒプノセラピーは、潜在意識の傾向に穏やかに働きかけることで、心と行動の両面に前向きな変化をもたらす心理的アプローチです。
多くの方が、以下のような変化や気づきを実感しています。
ヒプノセラピーは潜在意識のレベルで変化をサポートするため、意識的な努力に頼らずとも、 自然に行動や考え方が整っていくケースが多く見られます。
▶ ヒプノセラピーの具体的な効果や体験談を知りたい方は、 こちらの記事をご覧ください。
催眠にかからない人はいますか?
ほとんどの方は、リラックスできれば催眠状態に入ることができます。
信頼関係と安心感があれば、自然に深いリラクゼーションを体験できます。
何回くらいで効果が出ますか?
テーマや個人差によりますが、1〜3回で変化を感じる方が多いです。
ヒプノセラピーは安全ですか?
セッション中も意識は常に保たれており、セラピストがコントロールすることはありません。
本人の意思を尊重して進める、安全で穏やかな心理的アプローチです。
自己催眠とヒプノセラピーはどう違いますか?
自己催眠は自分で行うセルフワークで、ヒプノセラピーは専門家の誘導のもと、
より深い潜在意識にアクセスします。両方を組み合わせることで相乗効果も期待できます。
クリアライト・ヒプノセラピースクール代表の今本忠彦です。
NGH(米国催眠士協会)およびABH(米国催眠療法協会)の認定マスタートレーナーとして、
2008年のスクール開講以来、長きにわたりヒプノセラピーの教育と普及に携わってきました。
初めての方にも安心して学べるよう、国際基準に基づいたカリキュラムを提供しています。
東京(渋谷)およびオンラインで、心理学的理論に基づいた実践的なヒプノセラピーを指導しています。
ヒプノセラピーを通じて、心を整え、より前向きに生きるサポートを行っています。
■ご質問があれば、いつでも、お問い合わせフォームより、お気軽に連絡をください