世界基準のヒプノセラピー資格講座、クリアライト・ヒプノセラピースクール

クリアライトのヒプノセラピー資格講座
NGH米国催眠士協会とABH米国催眠療法協会のマスタートレーナーが教える、ヒプノセラピー資格講座です。 NGH米国催眠士協会とABH米国催眠療法協会のマスタートレーナーが教える、ヒプノセラピー資格講座です。

ヒプノセラピーと解決志向的なアプローチ

ヒプノセラピーと解決志向的アプローチとは。イメージ画像

 

ヒプノセラピーと解決志向的なヒプノセラピーについてお話しをしたいと思います。

最近、私のヒプノセラピースクールの卒業生から次のような感想をいただきました。

「わたしは元々コーチングをやっていたのですが、

クリアライトのヒプノセラピーが解決志向的なスタンスであったことが、本当にありがたかったです。

どうしてもっと、このことを、これからヒプノセラピーを学ぼうとしていう人たちにアピールされないのですか?

しっかり伝えた方がいいと思います。」

これが、いただいた感想ですが、

私としては、「初心者には意味が伝わりにくいだろう」と思い、

このことは、あまりこのことは普段はアピールしていませんでしたが、

そもそも、解決志向的なヒプノセラピーとは何なのでしょうか?

解決志向的なアプローチとは?

そもそも、解決志向的アプローチとは何でしょう?

それは、問題の原因を詳しく分析することよりも、

「これからどうなりたいか」

「すでにうまくいっている点は何か」

に焦点を当て、クライアント自身の力を引き出していく考え方です。

このアプローチでは、過去の問題やトラウマに長く留まるのではなく、

未来の変化と具体的な解決に意識を向けていきます。

この考え方のルーツは20世紀の心理療法の流れの中にあり、

特に臨床現場での実践を重視する立場から発展してきました。

その中でも大きな影響を与えた人物が、

アメリカの精神科医であり催眠療法家のミルトン・エリクソンです。

エリクソンは、クライアントを「問題を抱えた存在」として見るのではなく、

すでに解決に必要なリソース(内的資源)を持っている存在として関わりました。

彼は催眠や言語を用いながら、無意識の力や個人固有の体験を尊重し、

その人に合った変化が自然に起こるよう支援しました。

このエリクソンの姿勢は、後の解決志向的アプローチに強い影響を与え、

「人は変われる」「答えはクライアントの中にある」という考え方の基盤となっています。

現在のヒプノセラピーやコーチング、カウンセリングにおいても、この解決志向の視点は広く活かされています。

 

原因志向的なヒプノセラピーの危険性

ヒプノセラピーでは、年齢退行やインナーチャイルドを癒すアプローチが用いられることがあります。

過去の体験にアクセスし、当時の感情や記憶を丁寧に扱うこと自体は、

適切に行われれば有益な側面もあります。

しかし、そのプロセスが「原因探し」に偏りすぎると、重大なリスクを伴います。

特に危険なのは、ヒプノセラピストがクライアントの潜在意識に対して、

「あなたが今苦しんでいる原因は、あの人のせいです」

「あなたの不幸の根本原因は、この過去の出来事です」

といった断定的なメッセージを暗示として刷り込んでしまうことです。

潜在意識は、論理的な検証を行いません。

催眠状態にあるクライアントにとって、セラピストの言葉は非常に強い影響力を持ちます。

そのため、原因を他者や環境に固定化する暗示は、

クライアントを「過去の犠牲者」というポジションに定着させてしまう危険があります。

誰かを責めたり、環境を恨んだりしても、トラウマそのものが癒えることはありません。

むしろ、怒りや被害意識が強化され、感情が再固定化されることで、

トラウマ体験がより強固なものとして潜在意識に残ってしまう場合すらあります。

さらに深刻なのは、本来は癒しのために行った年齢退行が、

結果として

「自分の人生は、傷つけられ続けてきたものだった」

「自分の人生は、誰かによって壊されたものだ」

という自己否定的な物語を強化してしまう可能性があることです。

これは、過去を癒すどころか、クライアントの人生全体の意味づけを歪めてしまう行為になりかねません。

この点において、近代ヒプノセラピーに大きな影響を与えたミルトン・エリクソンの姿勢は、

非常に示唆的です。

エリクソンは、原因を断定することや、過去の出来事を一つの「真実」として固定することを避け、

クライアント自身の内側にあるリソースや可能性に焦点を当てました。

ヒプノセラピーにおいて本当に重要なのは、

「なぜそうなったのか」

を決めつけることではありません。

「これから、どのように生きたいのか」

「今の自分に、どんな選択肢があるのか」

という未来志向の視点です。

原因志向に偏ったヒプノセラピーは、一見すると深く癒しているように見えても、

実際にはクライアントの潜在意識に新たな制限や自己否定の暗示を与えてしまう危険をはらんでいます。

だからこそ、ヒプノセラピストには、言葉の一つひとつが潜在意識に与える影響を深く理解した、

慎重で倫理的な姿勢が求められます。

解決志向的なヒプノセラピーとは

では、解決志向的な年齢退行では、どのように考えるのでしょうか。

年齢退行やインナーチャイルドのワークにおいて、

幼少期の自分が被害者の立場で、つらい体験をしてきたことは事実です。

その体験に寄り添い、傷ついた感情を癒すことは、とても大切なプロセスです。

しかし、解決志向的なヒプノセラピーでは、大人になった「今の自分」と、

その潜在意識に対して、過去の体験を「不幸の原因」として固定しません。

焦点を当てるのは、

・その体験から、何を学べるのか

・どんな意味づけをすれば、これからの人生が前向きになるのか

という点です。

もちろん、トラウマが深い場合、いきなり「これは学びです」と提示すると、

心が強く反発することがあります。

そのため、必要に応じて一時的に十分な“寄り添い”の姿勢を取り、

感情を安全に感じきるプロセスを大切にします。

しかし、解決志向アプローチでは、最終的に「学び」へと導くことを目的とします。

ここで重要なのは、

「過去の出来事そのもの」を変えることではなく、 過去の出来事に対する“反応の仕方”は、今からでも変えられるという視点です。

人は、過去の体験をどう受け止め、どう意味づけるかによって、

現在の感情や行動、そして未来の選択を変えることができます。

この「反応の仕方」を変える力が育ってはじめて、これから起こる出来事に対しても、

主体性を持って向き合い、自分の人生をコントロールできるようになります。

一方で、原因志向的な発想にとどまってしまうと、

「自分の不幸は、あの人のせい」

「環境が悪かったから、仕方がない」

という見方が強化され、

これからの幸福や不幸までもが、他人や環境次第だという感覚に縛られてしまいます。

その結果、自分の人生に対する主体性が失われ、

「自分にはどうにもできない」という無力感が潜在意識に定着してしまうのです。

解決志向的な年齢退行では、どれほどシビアな体験であっても、

「その体験に、今の自分はどう反応するのか」 「どんな受け止め方を選ぶのか」

という選択肢をクライアント自身の中に育てていきます。

つまり、過去に翻弄される人生から、

過去さえも糧として使いながら、自分の人生を主体的に生きる力を育てること。

それが、解決志向的ヒプノセラピーの本質なのです。

誰から受けるのか?誰から学ぶのか?の重要性

良かれと思って受けたヒプノセラピーが、結果として人の人生を壊してしまうこともあります。

それは技法そのものの問題ではなく、

セラピストやトレーナーの考え方、志向、そして潜在意識への関わり方によって起こります。

だからこそ、ヒプノセラピーを受けるとき、あるいは学ぼうとするときには、

表面的な技術や肩書きだけで判断するのではなく、十分な情報を集めることが大切です。

その人がどのような視点でクライアントを見ているのか、

原因志向なのか、それとも解決志向なのか?

その根底にある考え方を、必ず確認する必要があります。

ヒプノセラピーは、人を深く癒す力を持つ一方で、

扱い方を誤れば人生の方向性そのものに影響を与えるほど強力な技法です。

だからこそ、誰から受けるのか、誰から学ぶのかを慎重に選ぶことが、

何よりも重要なのです。

よくある質問(FAQ)

ヒプノセラピーにおける「解決志向」と「原因志向」の違いは何ですか?

原因志向は「なぜ不幸なのか」という過去の理由を探りますが、解決志向は「どうすれば前向きになれるか」という未来の可能性に焦点を当てます。潜在意識を扱う上で、過去を不幸の理由として固定するのではなく、自分自身の潜在能力(リソース)を開発し、主体的に人生を切り拓く力を育むのが解決志向の大きな特徴です。

「原因探し」のセッションにはどのようなリスクがありますか?

潜在意識は暗示に素直に従う性質があるため、セラピストから「これが不幸の原因です」と言われると、それを真実だと思い込み、自らを「過去の犠牲者」というポジションに固定してしまうリスクがあります。実際、他のスクールで原因探しの年齢退行に終始し、満足できずに私の元へ来られる方もいらっしゃいますが、これは主体性を失わせる危険性があるため注意が必要です。

解決志向では、過去のつらい体験(トラウマ)は扱わないのですか?

無視するわけではありません。しかし、起きた出来事そのものは変えられなくても、それに対する「反応の仕方」や「意味づけ(リフレイミング)」を変えることは可能です。経営の神様と呼ばれた松下幸之助氏が逆境をギフトと捉えたように、潜在意識下で体験を未来への糧に書き換えることで、前向きな変容を促します。

信頼できるセラピストを見分けるには、どうすればいいですか?

セッションの方向性が「解決志向」か「原因志向」かを確認してみてください。潜在意識を取り扱う明確な理論(セオリー)や発想を持たず、ただ過去を掘り下げるだけのセラピストは、心の微細な領域を預ける相手としては慎重に判断する必要があります。

この記事の執筆者

今本忠彦(いまもと・ただひこ)
CLEAR LIGHTヒプノセラピースクール代表
NGH米国催眠士協会(National Guild of Hypnotists) 認定マスタートレーナー
ABH米国催眠療法協会(American Board of Hypnotherapy) 認定マスタートレーナー
全日本ヒプノセラピスト協会(All Japan Hypnotherapist Association) 認定マスタートレーナー

2008年より、2,000名以上のヒプノセラピストを養成。
現在、CLEAR LIGHTヒプノセラピースクールにて、プロのヒプノセラピストを目指す方々に実践的な指導を行っている。
著書に『世界基準のヒプノセラピー入門(河出書房新社)』、
7日間で成功する自分になる!「ヒプノコーチング®」(さくら舎)』がある。
日本におけるヒプノセラピー教育の第一人者として活動中。

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