ヒプノセラピーと解決志向アプローチ
今日は、解決志向的なヒプノセラピーについてお話ししましょう。
最近、スクールの卒業生から次のような感想をいただきました。
「わたしは元々コーチングをやっていたのですが、クリアライトのヒプノセラピーが解決志向的なスタンスであったことが、本当にありがたかったです。どうしてもっとアピールされないのですか?しっかり伝えた方がいいと思います。」
私としては、「初心者には意味が伝わりにくいだろう」と思い、あまりアピールしていませんでした。しかし、そもそも解決志向的なヒプノセラピーとは何なのでしょうか?
なぜ?ではなく、どうすれば?
解決志向的なヒプノセラピーとは、「なぜできないのか」という“原因”ではなく、「どうすれば望む結果が得られるのか」という“未来と解決”にフォーカスしたアプローチです。
私が強く影響を受けたのは、アメリカを代表する催眠療法家、ミルトン・エリクソンです。エリクソンのセラピーは常に「未来・ゴール志向」であり、最終的に目指すゴールを明確にしながら進めていきます。
ヒプノセラピーには年齢退行という手法がありますが、原因志向に偏ると、「不幸の原因は過去にある」「母親のせい」「父親のせい」と、クライアントを過去の犠牲者ポジションに定着させてしまう危険があります。
しかし、原因探しをしても、トラウマは癒えません。むしろ怒りや恨みが強まり、トラウマを固定化してしまうことすらあるのです。
目的意識のないセラピーは危険
クリアライトには、他のスクールで知識も技術も十分に学んだのに「なぜか満足できない」と感じ、再度学びに来られる方が多くいます。
彼らに共通して欠けているのは、“志向性”です。どれだけ知識やテクニックを学んでも、セッションの方向性がなければ、クライアントを良い方向へ導くことはできません。
解決志向のない年齢退行は、クライアントを犠牲者のポジションに定着させ、「すべての不幸は誰かのせい」という思考を強めてしまいます。これでは癒しどころか、ダークサイドの感情を増幅させてしまう危険すらあるのです。
解決志向的なヒプノセラピーとは
では、解決志向的な年齢退行とはどう行うのでしょうか?
幼少期の体験を「不幸の原因」にするのではなく、そこから何が学べるかに焦点を当てます。
もちろん、トラウマが重い場合は、いきなり「学び」を提示すると反発が起こることがあります。そのため、一時的に“寄り添い”の姿勢が必要な場合もありますが、最終的には「学び」へと導くのが解決志向アプローチです。
つまり、過去に翻弄されるのではなく、どれほどシビアな体験であっても「今、自分がどう受けとめるか」という選択肢を育て、心の強さを育んでいくのです。
トラウマ体験を不幸の原因にしないこと
潜在意識は素直で、言われたことをそのまま受け取る性質があります。だからこそ、「あなたはトラウマのせいで不幸なのです」と伝えると、クライアントは一生その過去に縛られてしまいます。
しかし、同じ出来事でも肯定的な意味づけができれば、心は強くなり、前に進む力が必ず育ちます。
これは、私が断言します。過去が変わらなくても、心は変えられるのです。
クリアライトが提供しているヒプノセラピー講座
目的やレベルに合わせて選べる3つの講座を開講しています。どの講座も実践中心で、確かな技術を身につけられるカリキュラムです。















