世界基準のヒプノセラピー資格講座、クリアライト・ヒプノセラピースクール

CLEAR LIGHT Hypnotherapy
NGH米国催眠士協会とABH米国催眠療法協会のマスタートレーナーが教える、ヒプノセラピー資格講座です。 NGH米国催眠士協会とABH米国催眠療法協会のマスタートレーナーが教える、ヒプノセラピー資格講座です。

クリアライト・ヒプノセラピースクール公式ブログ

ヒプノセラピーと瞑想の違いについて

2017年12月10日

マスタートレーナー今本忠彦この記事の執筆責任者:クリアライトヒプノセラピースクール代表:今本忠彦世界最大級の会員数と最も長い歴史を誇る米国のヒプノセラピストのプロ団体、NGH米国催眠士協会(National Guild of Hypnotists)のマスタートレーナーとして活動中。2009年より現在まで、800名を超えるプロのヒプノセラピストの養成実績を誇る。執筆書に、『世界基準のヒプノセラピー入門(河出書房新社)』がある。

ヒプノセラピーと瞑想の違いについて

こんにちは。クリアライトの今本です。

今日はよく聞かれる質問として「ヒプノセラピーと瞑想はどう違うの?」

という質問に答えさせていただきたいと思います。

ヒプノセラピーと瞑想の違い

ヒプノセラピーは”催眠トランス”という状態を利用するセラピー手法なのですが、

それが、瞑想を行なっている時の”リラックス状態”とよく似ているために、

「ヒプノセラピーと瞑想はどう違うのですか?」という質問をよく受けます。

この違いですが、私なりの意見を述べさせていただきますと、

リラックスしている、という状態は両方に共通しているのですが、意識の集中の向かう先、

つまり、「意識の集中の対象が違います。」という事ができます。

ヒプノセラピーの意識の集中の対象

意識が向かうゴール

例えば、ヒプノセラピーの主なテクニックである暗示療法の場合、

ヒプノセラピストがクライアントに対して、

クライアントのゴールや、望ましい状態に向かう暗示を与えます。

例えば、「あなたはもっと自分自身に自信を持つことができますよ。」

とか、「あなたは20◯◯年の12月に〇〇の収入を得ることができますよ」

など。

このような目標や状態に対して、

クライアントの意識が集中できるように暗示が与えられます。

よって、暗示療法の意識の集中の対象は、

クライアントが望む、”成功イメージ”になります。

潜在意識に対して、このような暗示を繰り返し与えると、

この暗示が心の深い領域にインストールされ、それが心の状態を作り、

それが、行動に結びつくので、望むゴールを達成しやすくなる。

というものです。

同じように、年齢退行であれば、幼少期の記憶やイメージになりますし、

前世療法であれば、過去世のイメージになります。

瞑想をするときの集中の対象

マントラ

一方、瞑想の場合は(もちろん瞑想といっても、いろんな種類の瞑想がありますが)

例えば、一点集中型瞑想である、チベット密教の瞑想を例に上げると、

肯定的なステート(心の状態)が意識の集中の対象になります。

心が徳のある肯定的な状態に馴染めば馴染むほど、

心は静かで平和になります。

心が平和な時に、

私たちは心配事や心の不快感から自由になり、真の幸せを経験します。

例えば、「人間として生きている貴重な時間を正しく評価する」

という瞑想を例に取ると、

私たちの人生が、いかに稀で、貴重なものなのかを、いろんな理論を持って熟考します。

すると、次第に、とても良い心の状態が現れて来ます。

その状態が心に現れたときに、

意識をその状態にしっかり集中させ、その状態を心に馴染ませて行きます。

このように、良い心の状態(ステート)が、意識の集中の対象になります。

もちろん、”呼吸の流れ”や、”マントラ”と呼ばれているものや、

”宇宙エネルギーとの一体化の感覚”なども

意識の集中の対象になります。

繰り返し定着させる

瞑想で幸せになる

催眠暗示の場合は、繰り返し与えることで、ある信念を定着させようとしますが、

瞑想の場合、熟考で現れた良いこころの状態に、

できるだけ長い時間留まる訓練して、

心に肯定的な状態を馴染ませるのが目的です。

集中力を使って、肯定的な状態と心を一体化させていくのです。

もちろん、通常は私たちの集中力は強くないので、

瞑想の対象にずっと留まる事ができないのですが、

毎日練習をすれば、最初は30秒しかできなかったとしても、

練習していくうちに、それは1分、3分、10分、30分となっていき

ついには、それが何時間、何日にもなり、

最後には、どんな時でも簡単にそのステートと一体化することができるようになります。

このように訓練することで、いつでもどんな時でも、何が起こっても動じることのない、

幸せな状態で居られるようになります。

世俗的な欲望に対して瞑想しないこと

興奮状態を瞑想の対象にしないこと

ヒプノセラピーの場合は、成功イメージなど、

世俗的な成功に対して意識を集中することができます。

そうすることで、ある程度、心を興奮させて、

期待の状態を作り、目標に向けた行動を促すことができるからです。

また、年齢退行や前世療法では、

過去のトラウマに集中することで、

否定的なエネルギーを解放して学びを引き出すことに集中したりもします。

しかし、

瞑想の場合は、世俗的な成功イメージではなく、

例えば、マントラや、光のイメージや、宇宙との一体感など、

物事に執着がない、静寂な状態を使います。

なぜなら、もし瞑想中に、

世俗的で、興奮状態が伴う成功イメージに集中すると、

心は興奮してしまい、落ち着かない状態になってしまいます。

瞑想の目的は、心を興奮させる事ではなく、

静かで落ち着いた状態と一体化させることです。

よって、

世俗的な執着が含まれたものではなく、

マントラや宇宙との一体化など、純粋で徳のある状態に集中しましょう。

まとめ

催眠暗示と瞑想に共通しているのは、対象となるものに集中すること、

そして、繰り返すことで、集中の対象を心に馴染ませる事です。

そうすると、潜在意識はそれを当たり前だと思い込むようになります。

よって、催眠暗示であっても、瞑想であっても、

少しづつ、日にちをかけて、コンスタントに行うことが必要です。

筋肉を鍛えるためには、定期的に繰り返し訓練しなければならないのと同じで、

催眠も瞑想も、心の筋トレと言えるでしょう。

例えば、ガスコンロでお湯を沸かすときに、火をつけたり消したりするよりは、

小さい火であっても、コンスタントに長くつけていた方がお湯が沸きやすいのと同じで、

催眠暗示も瞑想も、毎日、少しづつ心に馴染ませていかなければなりません。

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